保育士から転職する場合、転職先によって難易度は変わりますが、これまでのスキル・経験が転職先と合致するのであれば難しくありません。
保育士は子供たちのサポートやお世話だけではなく、事務作業やイベント運営など、日々マルチタスクを行います。
異業種でも培ったスキルを活かしやすいと言えるでしょう。
とはいえやみくもに転職するのはNG。
転職したいと考える理由や背景を明らかにしておくことは大切です。
内容によっては異業種ではなく、同業種で転職することで悩みが解決するケースもあります。
次の章では実際に保育士が転職を考える理由について解説しますので、自分に当てはまるものがないかチェックしてみてくださいね。
保育士が異業種への転職を考える理由
厚生労働省のデータによると保育士の退職理由は以下のとおりです。
①人間関係
②年収が低い
③仕事量が多い
④労働時間が長い…
調査の結果を見ると、約33%の人が人間関係に苦しんでいることが伺えます。
どれほど好きで就いた仕事であったとしても、人間関係や待遇に不満があると続けて良いのか不安になるものです。
心身ともに消耗してしまう前に、転職を検討した方が良いケースもあるでしょう。
保育士から異業種に転職するオススメ理由3選
この章では保育士から異業種に転職するオススメの理由を3つ紹介します。
①お給料UPが期待できる
②シフト勤務を避けて働ける
③新しい経験・スキルを習得できる
一つずつ解説していきます。ぜひ参考にしてみてくださいね。
①お給料UPが期待できる
保育士から異業種に転職することで、前職よりも給料がアップする可能性があるのは大きなメリットと言えます。
厚生労働省のデータによると保育士の賃金は30万円ほど。
全職種に比べると2万円ほど低いです。
転職することで必ず給料が上がるとは限りませんが、資格取得や勤続年数に伴い、前職よりも収入がアップする可能性は高くなるでしょう。
②シフト勤務を避けて働ける
保育士は早番・遅番があることも多く、生活リズムが不規則になりがちなことにストレスを感じる方もいらっしゃるでしょう。
保育業界は全体的に人手不足であり、保育士一人一人に負担がかかりやすくなっていることは否めません。勤め先によっては土曜出勤があったり、振替休日がなかなか取れないといったところもあるでしょう。
思うように休めない場合や、ワークライフバランスを重視したい場合は、思い切って固定勤務の異業種に転職するのも一つの方法です。
わたしの保育園は企業内の保育園でした。
土日出勤はもちろん、店休日にも遠足・運動会などイベントが目白押しです。
休みはあるものの、二日連続休みは月に一度だけ。
休みの日にも休んだ気にはなりませんでしたね。
③新しい経験・スキルを習得できる
どのような業界・職種を選ぶかにもよりますが、転職することで新しい経験やスキルを習得できると言えるでしょう。
慣れない環境でゼロからのスタートは大変かもしれませんが、自分に合った職種や職場が見つかればより仕事にやりがいを感じやすくなるかもしれません。
自分がどのような職種に向いているのかわからないという場合は転職エージェントなど第三者にフィードバックをもらうこともオススメです。
ちなみに私も転職エージェントさんに「転職はしたいけど何が向いてますかね・・?」と聞くと
「知的で物腰柔らかな雰囲気をお持ちですから、営業とか向いてますよ」と言われました。
「そんなのはじめて・・!」だけどあながち間違っていないのであらたな気づきを得られました。
保育士から異業種に転職する注意点3選
ここでは保育士から異業種に転職する際の注意点を3つお話ししていきます。
①待遇が期待通りにならない可能性がある
②退職する前に抱いた悩みが次の職場で解決されるとは限らない
③初心者としてゼロからのスタートが必要
先ほど紹介したメリットと合わせて、ぜひ判断材料の一つにしてくださいね。
①待遇が期待通りにならない可能性がある
やはり保育士のお給料が安いからと言っても、転職したからと言って
お給料が必ず上がる・・とはいきません。
場合によっては保育士よりもお給料が低い場合だってあり得ます。
転職する際には「何を解決したくて転職するのか」を考え、入職時には給与交渉する必要があるでしょう。
②退職する前に抱いた悩みが次の職場で解決されるとは限らない
転職したからと言って、今の悩みから解放されるわけではありません。
たとえば「人間関係」を理由に転職をしたとしても、転職先でもまた人間関係に悩まされることは十分にあり得ます。
なにより、人間関係ってなかなか外からは見えにくいんですよね。
転職活動前に自分の悩みを棚卸して「何が嫌なのか」をきちんと明確にする必要があります。
③初心者としてゼロからのスタートが必要
転職するとまた仕事を覚え直し、ゼロから人間関係を築く必要があります。
相当なパワーが必要になるでしょう。
たとえば、新人だからトイレ掃除を任される、ゴミ捨てを任される
そんな雑務から任されることだってあり得ます。
相当なエネルギーが必要であることは間違いありません。
保育士の経験を活かして転職する場合〜異業種〜
ここで保育士さんのおすすめの職種を一覧にしておきます
①営業
②接客業
③介護職
④受付・事務職
⑤IT系
⑥看護師
ひとつずつ解説していきますね。
①営業
保育士は営業に向いているといえるでしょう。
たとえば言葉の通じない赤ちゃんの気持ちを一生懸命理解して解決してあげますよね。
配慮や気配りで「お客様の問題を解決する」姿勢は営業で活躍すること間違いなしです。
②接客業
保育士は接客業にも向いているといえるでしょう。
前述の通り保育士は気配りや配慮が得意ですし未経験からも始めやすいです。
接客業は幅広く、自分の興味のある分野に挑戦しやすい点がオススメです。
ただ、土日祝に休みが取りづらく、シフトが不規則になる可能性はあります。
③介護職
ケアをするのが好きな人は介護職もオススメ。
今後さらに少子高齢化が進んで保育士の需要が減り、介護職の需要も上がります。
ケアをする対象が子供からお年寄りにシフトするだけなので、心理的ハードルもそこまでないのもいいですね。
④受付・事務職
受付・事務職のお仕事は安定して需要があるのでオススメです。
保育士で磨いたホスピタリティの精神は受付・事務でも本領発揮できるでしょう。
ただ、希望者多いため、高倍率になりやすい点には注意が必要です。
⑤IT系
IT系に進む人も多いです。
保育士さんは「子供たちの事故を仕組みで解決する」というシーンも多いので
プログラミング的思考が自然に身についていると言えるでしょう。
そのような思考をIT系で活かすのはかなりアリです。
⑥看護師
余談ですが、私の友人保育士は一旦保育士を辞めて看護師になる人もいました。
より高い専門知識を獲得して高収入を実現していましたよ。
保育士よりもキャリアの見通しが立ちやすいのもうらやましいポイント。
保育士の資格を活かして転職する場合〜保育園以外〜
ここでは保育園以外の保育関連のお仕事をあげておきます。
◎小規模保育園
◎ベビーシッター
◎子育て広場
◎写真スタジオのカメラマン
ひとつずつ解説していきますね。
小規模保育園
小規模保育園に転職することで、子どもたちとの深い関わりやアットホームな環境での働き方を実現できます。
わたしも園児数100人規模の保育園から小規模保育園に転職しました。
「施設形態が変わるだけで、こんなに負担が減るものなのか!?」と驚きましたよ。
ベビーシッター
ベビーシッターは、保育士に比べて労働時間が柔軟であることが多いです。家庭のスケジュールに合わせた仕事ができるため、自分のライフスタイルに合わせて働くことができます。
フルタイム、パートタイム、臨時の仕事など、さまざまな働き方が選べます。
子育て広場
子育て広場では、保育園とは異なる多様な活動やプログラムを提供することができます。
工作、音楽、体操、親子で楽しめるイベントなど、幅広い活動を通じて子どもたちと触れ合うことができます。
また、子育て広場では、保護者と直接的に関わる機会が増えます。
保護者の悩みや相談に応じたり、子育てのアドバイスを提供したりすることができるため、より親密な関係を築くことが可能ですね。
写真スタジオのカメラマン
保育士としての経験を活かして、子供たちと良好な関係を築きやすいです。
子供たちの自然な笑顔や動きを引き出すためには、子供の気持ちを理解し、安心感を与えることが重要です。
写真撮影は創造的な仕事。
撮影シーンの設定やポーズ、照明の調整など、芸術的な感性を活かして美しい写真を撮ることが求められます。
保育士としての遊び心や創意工夫も大いに役立ちますよ。
保育士から転職を成功させる3ステップ
ここでは保育士からの転職を成功させる3ステップをご紹介します。
①自己分析・スキルの棚卸し
まず、転職の際に何を目的にするか自己分析することが大切です。
どのような動機で転職を考えるのか
ぼんやりと転職を考えていても、明確に困っている理由があるでしょう。
自分の気持ちを明確にしないまま「なんとなく転職」してしまって、転職先でも同じ苦しみが待ち受けていたとしたら本末転倒です。
一度自分を振り返ってみることが大切です。
自分にはどのようなスキルがあるのか
自分のスキルを棚卸しましょう。
自分には保育士の経験以外に何もスキルがない、と思っていても案外多くのスキルがあるものです。
たとえば、仕事でエクセルやワードを使っていたならすぐに一般事務などの仕事に活かせます。
他にも学生時代にやっていた部活・アルバイト、趣味で長く続けていることなども挙げてみましょう。
「できること・経験」だけでなく「好きなこと・やってみたいこと」もなるべく多く書き出してみて転職の可能性を広げましょう。
この際にオススメなのが「動詞で考える」ことです。
たとえば「連絡帳を書くことが好き」であれば、もう一歩進んで「保護者に子供の成長や意外な一面を伝えることが好き」など動詞にしてみます。
子供の笑顔を見られる仕事、人を観察して誰かに伝える業種、など転職先のイメージがつきやすいです。
②求人・条件の確認
次に条件の確認です。
給与、勤務時間、福利厚生など希望を書き出してみましょう。
同時並行で求人も確認して、「この条件は譲れる・譲れない」を明確にしていくとよいです。
できるだけ長く、ストレスなく続けられる仕事を選ぶためにも、条件や求人をしっかり確認しましょう。
③履歴書・職務経歴書の準備
これまでの職歴でどのような仕事に携わったのかを伝える履歴書と職務経歴書を作ります。
それと同時に自分への仕事への姿勢、試行錯誤の様子、持っているスキルをアピールし、採用された後のイメージがつきやすい内容にしてくださいね。
入社後にチャレンジしてみたいことや目標などもできるだけ具体的に書いておくと良いでしょう。
転職エージェントに確認してもらうことを強くオススメします。
退職理由の書き方に注意
履歴書では退職理由の書き方に注意してください。
「人間関係に不満があった」「給料が安かった」などのネガティブな表現はNGです。
「人間関係に不満があった」であれば「風通しの良い、アットホームな職場で働きたい」、「給料が安かった」であれば「自分のスキルアップをしたい」などポジティブな言葉にチェンジしていきましょう。
保育士から転職する方法と流れ
ここでは保育士が転職する方法と流れについて詳しく説明していきます
保育士から転職する方法
保育士から違う仕事へ転職する方法は以下の3つが挙げられます。
◎フリーペーパーの求人誌で探す
◎ハローワークで探す
◎転職エージェントに登録して探す
フリーペーパーは地域ごとに掲載求人が特化しているため、希望の地域の求人を探しやすいです。
ハローワークも地元求人が多いですが、「失業者向け」の仕事がほとんどのため、安く買い叩かれやすい傾向にあります。
転職エージェントがオススメな理由は以下の3つです
◎働きながら転職活動は大変だから
◎転職のプロから転職支援をしてもらえるから
◎希望のキャリアや働き方について相談できるから
私は「働きながら転職活動しよう!」と、このブログでオススメしています。
収入が途切れることがない、条件交渉も強気にできる、とメリットが大きいからです。
とはいえ、働きながら転職活動・・自分一人で求人を探して応募し、コンタクトを起こす・・大変すぎますよね。
ということで転職エージェントを使うことをオススメしています。
何よりも魅力なのは転職エージェントのサポートが無料で受けられるという点です。
自分の経歴・強みから、どんな職種・求人に応募できるか。
理想の職場・求人の転職を成功させるために必要な準備から書類、面接対応までしっかり指導してくれます。
先行の通過率を確実にアップしてくれますよ。
保育士の転職にオススメな転職サイト
保育士から転職したい方にオススメの転職サイトを厳選しておきました。
保育士から異業種へ転職したい方へのオススメ転職サイト3選
「一度、保育の現場からは離れてみたい」という方に向けて、保育士から転職するのにオススメのサイトをピックアップしておきますね!
ツナグバ
ツナグバは未経験転職に特化した転職支援を受けることができます。
転職相談や履歴書や職務経歴書の添削サポート・中長期的なキャリアプランの設計などのサポートを受けることができ、安心して転職活動をすることができますよ。
最短2週間で内定が可能なスピードで、求職者に合わせたスピードで無駄に待たされることもありません。
リクナビネクスト
リクナビネクストは転職サイトとして求人数国内最大級を誇ります。
転職に役立つ情報もたくさんあり、悩んだときはすぐに解決できるでしょう。
また、アプリを利用すると進捗管理もできるので働きながら転職する忙しい人にはオススメ。
Ready就活
Ready就活は女性のキャリア形成に特化しています。
転職エージェントは、転職活動のサポートだけでなく、キャリア相談にも乗ってくれますよ。
これまでの経歴や今後のなりたい姿などをヒアリングしつつ、キャリアプランの整理から手伝ってくれるので、転職を検討している段階の人にもオススメ。
やっぱり保育系へ転職したい方へのオススメ転職サイト3選
ここまで読んでいただいて「やっぱり保育士として転職したい!」という方もいるはずなのでオススメの転職サイトを貼っておきますね。
転職サイトを比較したい方はこちらからどうぞ
保育士から転職する流れ
ここでは保育士が転職する流れをくわしく説明していきます。
①退職時期を決める
まず、退職時期を決めましょう。
一番辞めやすい時期は、年度替わりの3月末退職です。
保育園によっては就労規則に「退職の場合は○ヶ月前に申し出ること」などの記載がありますので、事前に確認しておきましょう。
法律上は月の「前半」か「前月」までに申し出れば退職できることになっています。
ちなみに、これは年度途中の退職を希望する場合も同様です。
職場への配慮をする場合には「3月末で退職します」と、退職が決まった時点では山に伝えるのがオススメです。
保育士の募集は秋頃から始まることが多いです。
自身の転職活動にしても、保育園側の求人募集にしても、余裕を持って準備することができますよ。
②退職前から転職活動を開始する
退職時期を決めたら、転職活動をしましょう。
転職エージェントに「いついつまでに転職したいです」と意向を伝えて転職活動を行います。
ちなみに今在籍している保育園には、絶対バレないようにしてくださいね。
「あいつは裏切り者だ」なんて噂はあっという間に広がります。
たとえ仲の良い同僚であっても噂を広められて、村八分に合う危険性があります。
③転職が決まってから会社に辞職の意思を伝える〜引き止めの断り文句も考えておく〜
転職が決まったら、早めに職場への退職の意思を伝えましょう。
9〜10月ごろに次年度の意向調査がある保育園もあります。
その際に伝えるのもよいでしょう。
保育士は人手不足なので100%引き止めにあいます。
そのときに相手が「それなら仕方ないね」と言うような退職の理由を準備しておきましょう。
転職は大きな決断です。
覚悟も大切になってきます。
退職すると決めたら、引き止められても揺るがない覚悟で「辞めます」と宣言するように準備しましょう。
おすすめの無難な理由は「ここで培った経験を活かし、キャリアアップしたいです」や、「家族の介護のため」です。
ちなみに、嘘の退職理由は必ずバレます。
ただ馬鹿正直に「人間関係がクソだからです!」と言う必要もありません。
本当の理由をオブラートに包んで柔らかく、相手も気持ち良く納得できる伝え方を心がけてくださいね。
④業務の引き継ぎを行う
保育園の退職の意思を伝えたら、業務の引き継ぎを行います。
「立つ鳥跡を濁さず」という言葉があるように去り際も美しくしましょう。
ちなみに、わたしも前倒し前倒しで引き継ぎをしたものの、退職日も激務で同僚たちから「退職日なのに大忙しね!」と大笑いされたものです。
どれだけ前倒しにしていても最終日までほんとうに忙しくなることは覚悟してくださいね。
まとめ
本日は、保育士から異業種への転職も含め、さまざまな角度からお話ししました。
少しでもお役に立てば幸いです。
保育士の転職にオススメな転職サイト
異業種へ転職したい方
ツナグバ
ツナグバは未経験転職に特化した転職支援を受けることができます。
転職相談や履歴書や職務経歴書の添削サポート・中長期的なキャリアプランの設計などのサポートを受けることができ、安心して転職活動をすることができますよ。
最短2週間で内定が可能なスピードで、求職者に合わせたスピードで無駄に待たされることもありません。
リクナビネクスト
リクナビネクストは転職サイトとして求人数国内最大級を誇ります。
転職に役立つ情報もたくさんあり、悩んだときはすぐに解決できるでしょう。
また、アプリを利用すると進捗管理もできるので働きながら転職する忙しい人にはオススメ。
Ready就活
Ready就活は女性のキャリア形成に特化しています。
転職エージェントは、転職活動のサポートだけでなく、キャリア相談にも乗ってくれますよ。
これまでの経歴や今後のなりたい姿などをヒアリングしつつ、キャリアプランの整理から手伝ってくれるので、転職を検討している段階の人にもオススメ。
保育系へ転職したい方
転職サイトを比較したい方はこちらからどうぞ
転職の相談も乗っていますよ。よければご連絡くださいね。
女性専用❤️1分でも!現役保育士が優しく聞きます 雑談〜深い悩みまで何でも大丈夫ですよ❤️